2011年10月22日土曜日

22日目

さて、問題のベッコウガキの仲間です。こちらでは、jingleもしくはrock oysterと呼ばるそうで、文献では原住民達が食用にしていたようです。
日本ではカキ殻に時々付いていましたが、この辺りはカキが少ないためホタテガイの貝殻やイガイ、漁具のブイに付いていました。
大きさも日本産では2−3センチですが、こちらで採集したものは7センチくらいあります。
同種かどうか分かりませんが、大きさだけではなく外見も結構違う感じがしました。

ホタテガイ殻に付くベッコウガキの仲間  

可食部は少ないけど旨いのか?
まず解剖をして構造を理解し試料作成をしました。水産重要種でも何でもないため病理組織を調べた人はいないため、結果がなかなか楽しみです。

その後、spiny scallopも同様に処理します。その名の通り、殻表面に小さいトゲが無数にあるホタテガイの近縁種です。ホタテガイよりもおいしいかもよ?というと受け入れ研究者がそそくさと集めて持って帰りました。感想が楽しみです。

最後にナミガイの仲間も処理。殻長が最小9mm程度なので結構手こずりましたが、何とか終了。
ナミガイの仲間。さすがに食べる気には・・・
試料処理のお願いがてら病理組織用試料の作製室へ見学。
日常的に大量の試料を処理するだけあってよく整備されていますし、機材も揃っています。
専門の技術者が手際よくこなしていました。

有機溶媒リサイクル用の蒸留装置

半自動ライカ製ミクロトーム。お値段は新車一台分以上!

一回で300個の試料を処理する自動包埋機。もちろんMade In Japan
来週中には試料を作ってくれるそうで、楽しみにしながらの週末となります。

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